[2001.1 発表]
科学の基礎知識、日本人は14カ国中12位
科学の基礎知識を問う10問の正答率を欧米諸国と比べたら、日本は14カ国中12位。子どもより大人の「理科離れ」が心配になる調査結果を、文部科学省の科学技術政策研究所が24日発表した。
昨年、18〜69歳の約2000人に面接し、欧州連合(EU)や米国などの調査結果と比べた。日本人の正答率は51%で、小数点以下の差でスペインに超され、下から3番目だった。首位は64%のデンマーク。英、米、仏と続く。
経済協力開発機構による別の調査によると、日本の15歳の科学知識レベルは31カ国中2位と高い。同研究所の岡本信司・上席研究官は「米国の中高生はそれほど高くないのに、大人になるとトップレベル。大学の科学技術教育が充実しているからという見方もある」と話す。
また、今回の調査で「新しい科学的発見」に対する日本の関心の度合いは、14カ国の中で最低。「新しい技術や発明の利用」への関心も低い方から2番目だった。
◇ 科学の基礎知識問題
(1)大陸は何万年もかけて移動している
(2)現在の人類は原始的な動物種から進化した
(3)地球の中心部は非常に高温である
(4)我々が呼吸に使う酸素は植物から作られた
(5)すべての放射能は人工的に作られたものだ
(6)ごく初期の人類は恐竜と同時代に生きていた
(7)電子の大きさは原子の大きさよりも小さい
(8)レーザーは音波を集中することで得られる
(9)男か女になるかを決めるのは父親の遺伝子だ
(10)抗生物質はバクテリア同様ウイルスも殺す
正答は次のとおり(数字は日本人の正答率)。
(1)○、83%(2)○、78%(3)○、77%(4)○、67%(5)×、56%(6)×、40%(7)○、30%(8)×、28%(9)○、25%(10)×、23%
−おおざるの意見−
「ひょっとして、日本で技術者の報酬の低さや待遇の悪さは、科学に対する理解が十分に得られてはいないのでは?」と勘繰るような結果だ。
おおざるが常識だと思っていた事はどうやら一般的には非常識のようだ。それとも、科学知識だけではなく一般教養も調査すれば最下位になるのだろうか?
いつの総理だったか忘れたが、「アメリカ人は頭のいい人と悪い人の差がある」と発言して論議をかもしたが、日本人はみんな頭悪いと思われているかもしれない。
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